延岡市から「危険な空き家」に認定されると?

空き家行政代執行

延岡市に空き家を所有している方が、もし危険な空き家を所有していると市から認定されてしまうと、いったいどうなってしまうのでしょうか?
今回は、名古屋市で起きた最近の事例を元に解説をしていきます。

目次

名古屋市において、危険な空き家の所有者が解体に応じず、行政代執行により解体が行われ、その費用約200万円が所有者に全額請求された事例が報告されました。

名古屋市は「老朽化による倒壊で近隣住民らに危険を及ぼす恐れがある」として、県外に住む所有者の80代男性に対し、3年前から解体するよう指導を続けてきましたが応じなかったため、今年度初めての行政代執行に踏み切りました。

危険な空き家 所有者が「解体」に応じず行政代執行

このような事態は、延岡市にお住まいの皆様にとっても決して他人事ではありません。
空き家の適切な管理は所有者の責任であり、放置することで重大なリスクを招く可能性があります。

行政代執行とは?

行政代執行とは、行政機関が法令に基づき、義務者(この場合、空き家の所有者)が履行すべき義務を履行しない場合に、行政が自らその義務を代わりに実施し、その費用を義務者に請求する制度です。

具体的には、老朽化や倒壊の危険性が高い空き家が放置され、所有者が適切な対応を行わない場合、自治体が所有者に代わって解体や撤去を行い、その費用を所有者に請求します。
この費用は高額になることが多く、所有者にとって大きな経済的負担となります。

また、上記のような特定空き家に指定されると、固定資産税や都市計画税の軽減措置が受けられなくなるなど罰則が課せられる可能性もあります。

空き家を放置するリスク

あらためまして、空き家を適切に管理せず放置する場合のリスクをご確認ください。

  1. 安全性の問題
    老朽化した建物が倒壊し、通行人や近隣住民に被害を及ぼす可能性があります。
    特に地震や台風などの自然災害時には、倒壊のリスクが高まります。
  2. 景観の悪化
    放置された空き家は外観が劣化し、地域の美観を損ないます。
    これにより、周辺の不動産価値の低下や地域全体のイメージダウンにつながることがあります。
  3. 防犯上の問題
    空き家は不法侵入者や犯罪者の溜まり場となりやすく、放火や不法投棄などの犯罪の温床となるリスクがあります。
    また、子供たちが遊び場として立ち入ることで、事故の危険性も高まります。
  4. 衛生面の問題
    長期間放置された空き家には、害虫や害獣が繁殖しやすく、周辺の衛生環境を悪化させる可能性があります。
    これにより、近隣住民の健康被害や生活環境の悪化を招くことがあります。

空き家の適切な管理方法

空き家の所有者は、以下の対策を講じることで、上記のリスクを回避し、行政代執行を防ぐことができます

  1. 定期的な点検とメンテナンス
    建物の状態を定期的に確認し、屋根や外壁の修繕、雨漏りのチェック、庭の草木の手入れなどを行いましょう。これにより、建物の劣化を防ぎ、安全性を確保できます。
  2. 防犯対策の実施
    窓やドアの施錠を確実にし、防犯カメラやセンサーライトの設置を検討することで、不法侵入を防止します。また、郵便受けの整理や照明の設置など、生活感を演出することで、空き家と認識されにくくなります。
  3. 適切な管理の委託
    遠方にお住まいの場合やご自身での管理が難しい場合、専門の不動産会社や管理業者に管理を委託することを検討してください。これにより、専門家の知識と経験を活用し、適切な管理が行われます。
  4. 売却や賃貸の検討
    空き家を活用する方法として、売却や賃貸を検討することも有効です。特に、リフォームやリノベーションを行うことで、物件の価値を高め、需要を喚起することができます。

空き家の相談窓口の取り組み

空き家の管理や活用についてお困りの際は、専門の不動産会社や行政の相談窓口にご相談いただくことをお勧めします。
専門家は、物件の状態や立地、所有者のご意向に応じて、最適な解決策を提案いたします。

また、国土交通省では「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定しており、不動産業者が空き家の発生から流通・利活用まで一貫してサポートするように促しています。

弊社「株式会社タウンマネージャーのべおか」は、延岡市の空き家対策に積極的に取り組んでおり、空き家の相談窓口とし空き家管理の専門資格者も在籍しております。

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